なぜ犬はうれしょんをする時があるのでしょうか?
そして飼い主に対してのみならず、特定の人に対してする場合があります。
この記事では、犬のうれしょんに関係のある感情や状況、特定の人に対する反応、子犬のうれしょん対処法についても解説します。
目次
1. はじめに
1.1 犬のうれしょんとは
犬が飼い主や特定の人を見たときに、興奮のあまり、おしっこをしてしまうことを「うれしょん」と言います。
この現象は、主に子犬や若い犬に見られる行動で、愛犬が飼い主に対して強い愛情や信頼を感じている証拠の一つと一般的に言われています。
しかし、うれしょんをする理由は愛情や信頼からきているという訳ではありません。
犬がコントロールできないほど興奮したり、緊張したりするときに、膀胱の筋肉が緩んでおしっこを漏らしてしまうことをいいます。
必ずしもうれしくて排泄しているという訳ではありません。
2. なぜ犬はうれしょんをするの?
2.1 強い興奮や服従心としてのうれしょん
犬がうれしょんをする理由の一つとして、強い興奮や服従心が挙げられます。
犬の祖先であるオオカミの群れでは、子オオカミが大人のオオカミの口の周りをなめて胃の中の食べ物を要求することがあります。
その時には、口の周りをなめる、急所であるお腹をみせた降参のポーズをとったりもします。
これらの行動は劣位行動といい、大人のオオカミに対しておねだりを要求しているのです。
そしてうれしょんも、これら劣位行動の一つと考えられています。
犬も同じような行動をとることがあり、興奮状態が強くなるほど、この表現が強くなります。
そのため興奮状態では、うれしょんが起こりやすくなると考えられています。
2.2 緊張や不安が原因の場合
犬がおしっこを漏らしてしまう理由の一つとして、緊張や不安が挙げられます。
これは「びびりしょん」と呼ばれることが多いです。
気が弱い性格や精神的に不安定な犬の場合は、びびりしょんをしてしまうことがあります。
これらの犬は、もともとの性格であったり怖い経験をしてきたことが理由であることが多いです。
これらが理由である場合は、心のケアが最も大切です。
びびりしょんをしてしまったら強く叱るのではなく、どういうときに怖がるのかなどを把握して徐々に慣れさせていくなど、飼い主が根気よく寄り添っていくことがとても大切です。
2.3 子犬はうれしょんをすることが多い?
子犬は感情が豊かで、興奮を抑制することが難しいため、うれしょんをすることが多いです。
また、尿を溜めておく筋肉である膀胱括約筋がまだ成長過程であるため、コントロールができないことも一因としてあります。
このため、子犬期のうれしょんは心配する必要はありません。
成犬になると治ることがほとんどです。
子犬期にうれしょんをして強く叱ってしまうと、うれしょんをすることで構ってもらえると間違った解釈をしてしまったり、必要以上にビビりな性格になり、びびりしょんに繋がる可能性もあるので、落ち着いた態度で対応することが大切です。
なお、「チワワ」「ミニチュアシュナウザー」など小型犬の方がうれしょんする事が多いと言われており、これは遺伝的にオオカミより遠く、成犬になっても子犬期のまま成熟しやすい傾向のためと言われています。
3. うれしょんへの対処法
3.1 レーニングによる改善
犬がうれしょんをする問題は、適切なトレーニングによって改善することが可能です。
うれしょんを改善するためのトレーニング方法をいくつか紹介します。
【興奮時にもおすわりができるようにトレーニングする】
愛犬が興奮してうれしょんをしてしまう場合は、愛犬が落ち着くまでかまわないようにすることが大切です。
1. まずは落ち着いているときにおすわりのコマンドを習得させます。
2. 次に、少し興奮する状況でもおすわりができるように練習します。
できるようになったら、興奮してうれしょんをしそうなタイミングでもコマンドに従えるように練習します。
3. おすわりができたら、たっぷりと褒めてご褒美を与えます。
【不安感を取り除く】
1. 犬の行動や反応を観察して、不安の原因を特定し、それを取り除くように努めます。
飼い主は落ち着いた穏やかな態度で犬に接することが重要です。
2. うれしょんをされても、大声で叱ったりせずに、何事もなかったかのように対処することが大切です。大声を出すと、愛犬が喜んでいると勘違いしてしまい、うれしょんを繰り返す可能性があります。
【成長を待つ】
1.子犬の場合、成長と共に感情を抑制できるようになり、膀胱括約筋も発達するため、うれしょんが自然と改善される可能性があります。
2. 子犬が成長するまでの間は、うれしょんをしても叱らないようにし、上記の改善策を行っていきます。
うれしょんを改善するためのトレーニングは、時間がかかることがありますが、根気よく続けることが重要です。
改善が見られるまでの間、必要に応じてオムツやマナーベルトを使用することも一つの手段です。
また、改善が見られない場合や他の症状が見られる場合は、動物病院で相談することをお勧めします。
4. まとめ(犬のうれしょんはなぜするのか?)
犬のうれしょんは、興奮や服従心、緊張や不安などの感情が原因で起こります。
特に子犬は感情のコントロールが難しく、膀胱括約筋の発達も不十分なため、うれしょんをすることが多いですが、成犬になると自然に改善されることが多いので、この時期のうれしょんはあまり心配する必要はありません。
最も大切なことは、うれしょんを愛犬がしてしまった時には飼い主は落ち着いた態度で接し、適切なトレーニングを行うことです。
それによって、うれしょんの問題は自然と改善されます。
うれしょんをしてしまったときには叱らず、根気よく対応してあげてくださいね。
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