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犬が「フン」とため息をつく意味:寝る前にため息をする理由も解説

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愛犬が「フン」とため息をつく時ってありませんか?


寝る前などに良く見かけることが多いと思います。


犬のため息にはどんな意味と理由があるのでしょうか。


この記事では、寝る前にため息をつく理由や、犬のため息が幸せのサインかどうかを詳しく解説します。

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記事を書いた人:PetFriends.jp店長 篠本

ペットフード販売士

1. はじめに

1.1 犬がため息をつくってどういうこと?

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人のため息となると、口から「はぁ」といったイメージですが、犬の場合には口からではなく鼻からため息をだします。


鼻息とため息の違いは、同じリズムで継続的に出るものが鼻息、一時的に出るものであり継続性がないものがため息となります。


犬のため息はいろいろな種類があります。

「フン」と短く出るものもあれば、「ふーっ」と長く大きな息を吐くものもあり、犬のため息のことを「鼻ならし」と呼ぶこともあります。


犬がため息をつく理由にも様々あり、リラックスしているときや満足しているときは良い意味のため息ですが、ストレスや不快感を感じているときや、病気のときは悪い意味のため息です。


たいていの場合、犬のため息は幸せやリラックスのサインであることが多いです。


例えば、飼い主さんのそばで安心しているときや、マッサージを受けたり撫でられているときに目を細めてため息をつくのは、犬が幸せでリラックスしている証拠です。


一方で、不満やストレスを感じているときにもため息をつくことがあるので、そういうため息は犬がストレスを抱えているかもしれないので注意が必要です。


また、ため息の回数が多かったり、ため息だと思っていたけど実は呼吸が苦しい場合は、犬の体調が悪いサインかもしれません。

1.2 ため息をつきやすい犬種

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愛犬がため息をつく理由はさまざまですが、特定の犬種ではより頻繁にため息を観察することがあります。


ため息をつきやすい犬種として、短頭種の犬が挙げられます。


パグ、フレンチブルドッグ、ボストンテリアなどといった短頭種の犬は、鼻が短く顔が平らな特徴があり、生まれつき鼻腔が狭かったり軟口蓋が長く垂れ下がっていたりしているため、効率よく酸素を取り込めない時には大きな呼吸をする際に、ため息をつくことがあります。


しかし、これらの犬種は時には呼吸困難を感じている場合もあるため、ため息を頻繁につく場合は注意が必要です。


苦しそうな息づかいをするなど、通常と異なるため息が続く場合には、獣医師に相談することが推奨されます。

2. 犬が「フン」というため息をつくとき

2.1 どんなときに「フン」とため息をつくの?

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犬が「フン」とため息をつく瞬間には、さまざまな感情や状態が反映されています。

これらのため息は、犬の気持ちを理解したり体調を知る重要な手がかりとなります。



【安心している場合】

犬がリラックスしているとき、例えば日向ぼっこをしていたり、飼い主さんのそばでお昼寝していたりするときに、深いため息をつくことがあります。


これは穏やかな表情と合わせて、犬がとてもリラックス状態にあることを示しています。



【満足している時】

犬が遊んだ後や、お腹いっぱいにご飯を食べた後など、疲れて満足しているときにもため息をつくことがあります。



【不満がある場合】

犬が不快に感じているとき、例えば一人になりたいのに構われたり、見知らぬ人と触れ合って緊張したりするときには、短いため息をつくことがあります。


長時間構ってもらえないときに短く「フン」とつくため息は、「もっと構ってほしい」という気持ちの表れです。



【疲れている場合】

単に疲れている場合もあります。


例えば、前日に長時間の遠出で疲れた時など、理由が明らかな時は、ゆっくり休ませてあげましょう。

時間が経てば回復します。


しかし、なかなか元気がなかったり、食欲が戻らないなどの症状があれば、体調不良の可能性があるので、獣医師に相談することが大切です。



【においを嗅ぎたい場合】

散歩中に、「遠くのにおいを嗅ぎたい時」や「さまざまなにおいを鼻で感じてリフレッシュしたい時」には、深呼吸の意味でため息をつくことがあります。



【短頭種の場合】

フレンチブルドッグやパグなどの短頭種の犬は、他の犬種よりも鼻水が出やすく、鼻の通りをよくするために「フン」と短いため息のような息を吐くことがあります。



【学習からくるため息】

たまたま、犬がため息をしたときに、飼い主が何かしらのご褒美的なことをしてしまった・構ってくれた・心配してくれたなどの経験があった場合、犬はそれを学習して欲求がある時に次からため息をつく行動をする場合があります。

2.2 「フン」というため息は犬が幸せのサイン?

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犬は「フン」と短くため息をつくこともあれば、「ふーっ」と長く大きな息を吐き出すこともあります。また、「フッ」というように非常に短いため息をつくこともあります。


犬のため息が何を意味するかを判断するには、ため息の長さだけを見るだけではなく、その他の状況や犬の他のサインと合わせて考えることが重要です。


「リラックスしている時」や「満足している時」に犬が「フン」というため息をつく場合、それは犬が幸せを感じているサインである可能性が高いです。


例えば、日光浴をしている時、飼い主とのふれあいの後、添い寝している時、美味しいご飯を食べた後、散歩から帰ってきた時などに犬がため息をつくのは、犬が幸せを感じていることを示していると考えられます。


また、犬がリラックスしている表情や嬉しそうな表情をしている時にため息をつくのも、幸せのサインと言えるでしょう。

3. 寝る前に犬がため息をつく理由

3.1 なぜ寝る前にため息をつくの?

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犬が寝る前にため息をつく理由は、主にリラックスしている状態を反映していることが多いです。


寝る前にため息をつくのは、犬が眠たくなり、リラックスして寝る準備に入っている時によく見られます。

これは、膝の上でなでられている時やブラッシングされている時、日光浴をしている時にも同様で、身体の緊張が解き放たれリラックスしていることを表しています。


しかし、何度も繰り返しため息をついている場合や苦しそうな場合、また舌が紫色になっている場合は、呼吸が苦しいことが原因でチアノーゼを起こしている場合もあり、明らかに様子がおかしいときはすぐに動物病院で診てもらうことが重要です。

4. ため息のような呼吸が健康に影響する場合もある

4.1 いつもと違う呼吸って何?

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まず、鼻息とため息の違いは、同じリズムで継続的に出るものが鼻息、一時的に出るものであり継続性がないものがため息です。

ため息が続く様であれば、明らかに何かしらの理由があります。


また、犬のため息は口を閉じた状態で鼻から出ます。


人間のように口から大きな息を吐く場合は、それはため息ではなく「開口呼吸」かもしれません。

開口呼吸は、犬が呼吸しにくい時や苦しい時、または激しく運動した後や暑い時に行うものです。


犬が痛みを感じていたり、心臓や呼吸器系の病気がある時にも開口呼吸をすることがありますので、犬がため息を続けたり開口呼吸をしている場合は注意が必要です。


開口呼吸をする病気の特徴として以下のような場合があります。


【心臓の病気】

犬は、心臓の病気である僧帽弁閉鎖不全症になると、不規則になり開口呼吸をすることが多くなります。

不規則な呼吸を安定させるため、ため息も出やすくなります。


僧帽弁閉鎖不全症はチワワなど小型犬で屋内飼育のものに発生が多いのが特徴です。


参考:麻布大学 犬の僧帽弁修復術のリスク因子とチワワにおける僧帽弁閉鎖不全症の原因候補遺伝子に関する研究

参考:麻布大学 犬の僧帽弁閉鎖不全症に関する臨床的研究



【呼吸器系の病気】

肺炎、気管虚脱といった呼吸器系の病気でも同様の症状が見られます。

日ごろから呼吸が規則的かどうか気を付けて見ておくと、異変に早く気づくことができるでしょう。


日本の犬の呼吸器疾患のうち33%が気管・気管支の疾患であり、その52%が気管・気管支虚脱というデータもあるほど、ポメラニアンやチワワなどの小型品種には多い疾患です。


参考:日本獣医生命科学大学 日本国内の犬の呼吸器疾患における大規模疫学調査:人気品種との関連


小型犬を飼っている方は、品種的に心臓や気管が弱い傾向があることを知っておくことも大切です。

4.2 ため息が心配なときの対処法

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愛犬がため息をつくことは、一般的にはリラックスや満足の表現である場合が多いですが、ため息が増える場合や明らかにストレスや不満などが理由と考えられる場合には注意が必要です。


愛犬がストレスや不満を感じている場合は、その原因を理解し、可能な限り解消しましょう。


【安全な空間の確保】

滑りにくい床材を使ったり、カーペットや滑り止めを設置したりすることで、愛犬が安心して過ごせる場所を作ってあげましょう。



【十分な散歩や運動】

散歩や運動を通じてストレスを軽減しましょう。

これは愛犬の気分転換にもなります。



【コミュニケーションの改善】

愛犬とのコミュニケーションを増やし、安心感を与える時間を作ることも大切です。



【体調不良のサインに留意】

体に痛みや不調があるときにも犬はため息をつくことがあるので、そのようなサインを見逃さないようにしましょう。


愛犬の呼吸がいつもと違う場合には、様々な原因が考えられます。

呼吸が困難な場合は、速やかに動物病院を受診する必要があります。


咳や呼吸時に上を向く、伏せの姿勢ができない、舌や歯茎のチアノーゼ(紫っぽい色)などの症状がある場合も、速やかに病院に連れて行くべきです。



【普段の観察】

普段から愛犬の呼吸の様子を観察しておくことが重要です。

これにより、異変にすぐ気付くことができます。

5. まとめ

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この記事では、犬が「フン」とため息をつく意味:寝る前にため息をする理由も解説について解説しました。


犬のため息には、様々な意味があることがわかります。


ため息は、犬がリラックスしているとき、幸せを感じているとき、または不満やストレスを感じているときなど、さまざまな状況で見られる一般的な行動です。


犬が「フン」というため息をつくことが幸せのサインかどうかは、愛犬のその時の状況や表情、他のサインを通して判断する必要があります。


犬が寝る前にため息をつくことは、一日の疲れを癒やしてリラックスしている証拠であることが多いです。

しかし、ため息が頻繁に起こる、または普段と異なる場合は、愛犬の呼吸器系や心臓などの健康状態に注意が必要です。


愛犬の「フン」といったため息をつくことは飼い主にとって安らぎであり幸せに感じることも多いですが、そのため息には色々なメッセージが隠されていることを知り、幸せなため息が増える愛犬との生活を楽しんでください。

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