犬の知能は人間の何歳に相当するのでしょうか?
この記事では、犬の知能に関する賢い犬ランキングや、犬のIQについて解説します!
また、世界一賢い犬と言われている犬は、どのようなことが出来るのでしょうか?
他にも犬の知能を育てるトレーニング方法なども紹介しています。
目次
1. 犬の知能とIQ
1.1 犬の知能とは?犬のIQとは?違いについて
今回の記事では犬の知能やIQとかについて解説していこうと思いますが、まず初めに伝えておきたいことは、犬のIQが高いとか低いとかで、自分の家族の一員である愛犬に対する愛情が変わることはないということです。
また犬種による違い以外にも個体差にもよる違いもあるということです。
ただ、これから新しい犬を迎えようとしている人にとっては、犬の性格や特徴、知能をしっておくと、自分に合った犬を選ぶ判断に役立つことはあります。
「犬の知能」とは、大きく分けると「本能性」と「適応性」に分かれ、犬が日常生活でどのように問題を解決し、環境に適応していくかという能力のことを指します。
本能的な知性は、犬種によって備わっているものが異なってきます。
しかし、犬にも学習能力もあり、飼い主の指示を理解し、それに従うこと、新しいトリックを学ぶこと、さらには感情を感じ取り適切に反応することなどが含まれます。
しかし人間がそうであるように、数学や暗記が得意な人もいれば、問題解決や対人関係が得意な人もいます。
このように、得意というのは優れているというわけではなく、タイプが異なるだけです。
これは犬にも当てはまります。
つまり、テストで良い成績を収めたとしても、それが知能が高いと必ずしもイコールではないということです。
一方で、「犬のIQ」とは、犬の知能を数値化したものです。
人間のIQテストのように、犬の知能を測定するテストがあります。
これには、記憶力、推理力、学習能力などが評価されます。
しかし、犬のIQテストはまだ発展途上であり、まだまだ正確に測定することは難しいです。
ここで注目したいのは、犬のIQは同じ犬種間においても個体によって大きく異なるということです。
イギリスのエディンバラ大学の研究では、68 頭のボーダーコリーを4つの問題解決力を測るテストと、2つの判断力を試されるテストを行い、個体差があったことを示しています。
2. 犬の知能と人間の年齢について
2.1 犬の知能は人間の何歳に相当するか?
犬の知能は人間の何歳に相当するのかについて、いくつかの研究結果がありますが、一般的に、犬の知能は人間の2歳から3歳の子供程度とされています。
心理学者のStanley Coren氏が行った犬の知能指数に関する研究によると、犬は165個の人間の言葉を理解でき、驚くべきことに、賢い犬は250個の言葉を理解できるとのこと。
更にCoren氏によると、4、5まで数を数えることができ、1+1=1 や 1+1=3 などの単純な計算の間違いに気づくことも出来ると研究結果を出しています。
確かに愛犬との生活において、絶対にこっちの言葉を理解しているよな。
そう感じることがあるのは、犬を飼っている人にとって必ず一度は経験したことのあることではないでしょうか。
参考:Dogs' Intelligence On Par With Two-year-old Human, Canine Researcher Says
3. 賢い犬ランキング
3.1 世界一賢いと言われている犬はどの犬?どんなことが出来るのか?
世界で最も賢い犬として知られるのは、ボーダーコリーの「チェーサー(Chaser)」です。
チェーサーは、3年間のトレーニングを経て、1022個ものおもちゃの名前を覚え、区別することができました。
この研究を発表したのはウォフォード大学(Wofford College)の心理学者のアリストン・リード(Alliston Reid)氏です。
リード氏によると、もっと多くの言葉を覚える能力があるとみられるものの、時間的な制約からトレーニングは1022語の時点で中止されたとのこと。
実際にはどれくらいの言語を理解できるのか限界が気になることです。
いずれにしても、犬の高い言語理解能力を示しています。
参考:Border collie comprehends object names as verbal referents
3.2 他にギネスにも認定されている賢い犬達
ボーダーコリーのチェーサー以外にも、ギネス世界記録に認定されている賢い犬たちには、様々な特別な才能を持つ犬がいます。
例えば、イギリスで開催されたドッグイベント「Dogfest 2019」では、5つのギネス世界記録が達成されました。
「30 mリコール最速タイム」を達成したフレディーくん(24.083秒)
「1分間で最も多くお座りをした回数」を達成したナーラちゃん(35回)
「30秒間で最も多くスピンした回数」を達成したリトル・ジョーくん(32回)
「人間を支えに10回跳んだ最速タイム」を達成したリトル・ジョーくん(9.843秒)
「30秒間で左右交互にお手をした最多回数」を達成したジェイコブくん(43回)
さらに、他にも驚異的な記録を持つ犬もいます。
たとえば、世界最長寿の犬としてギネスに認定されたのは、ポルトガルのボビで2023年2月1日時点で生後30歳と266日となっています。
犬種はラフェイロ・ド・アレンティジョで、平均寿命が12歳から14歳と言われていますから驚きです。
長寿の秘訣として、飼い主のレオネルさんによると「都会から遠く離れた静かで平和な環境」にあると考えているそうです。
また、食事に関してボビは常に「人間の食べ物」を食べてきたとのこと。
与える前に必ず食べ物を水に浸して、ほとんどの調味料を取り除き与えていたそうです。
そして、ボビの母親ギラは18歳まで生き、もう一匹の飼い犬チコテは22歳まで生きたとのこと。
遺伝、ストレスのない環境、添加物などのない食事、これかが組み合わさってこそかもしれませんね。
参考:Oldest dog EVER record broken by 30-year-old Bobi from Portugal
3.3 犬種による賢い犬ランキング
知能が高いとされる犬種のトップ10は以下の通りです:
1. ボーダーコリー:牧羊犬として活躍し、洞察力や判断力が非常に高いです。
状況に応じて自分で考え行動でき、従順で訓練能力が優れています。
2. プードル:水鳥の回収犬として活躍していた歴史を持ち、知的好奇心が旺盛で物覚えが良いです。しつけがしやすく、芸を覚えることも得意です。
3. ジャーマンシェパード:警察犬や災害救助犬、麻薬探知犬などの使役犬として活躍しています。服従心が高く責任感も強いのが特徴です。
4. ゴールデンレトリーバー:訓練能力が高く友好的で、介助犬や盲導犬としても活躍しています。飼い主の指示を理解し、その場の状況を察知する能力に優れています。
5. ドーベルマン:護衛犬や番犬として用いられていた犬種で、警戒心が強く洞察力に優れています。見た目とは裏腹に穏やかで、心を許した相手には愛情深く接します。
6. シェットランド・シープドッグ:牧羊犬の優秀な遺伝子を持つため、吠えたり、追いかけたり、群がったりする傾向があります。しかし、高い理解力と行動力を併せ持っています。吠え癖のしつけが必要です。
7. ラブラドール・レトリーバー:なんと言っても盲導犬としての信頼性が高く、家庭犬としても世界中で愛されています。特にアメリカでは絶大な人気があります。
8. パピヨン:競技犬としての能力も高く、アジリティドッグとして俊敏性の高い犬です。
パピヨンはフランス語で「蝶」を意味しますが、これは大きな翼のような形をした耳を表しています。
9. ロットワイラー:古代ローマがもたらしたモロシア犬が先祖と言われている、非常に力強い放牧犬です。筋肉質で勇敢であるものの、早めの訓練と社会化が必要です。賢い犬ですので、しっかりと訓練を行えば素晴らしいパートナーになるでしょう。
10. オーストラリアン・キャトル・ドッグ:人気ランキングで上位に入ってくることない犬種ですが、とても賢い犬です。丈夫で筋肉質な体を持ち、力強さと敏捷性を兼ね備えているのが特徴で、高い忠誠心を持ち、用心深さ、警戒心も持っています。
3.4 大型犬の方が小型犬よりも賢いのか?
「3.3 犬種による賢い犬ランキング」のリストを見ると、TOP10に入る小型犬はパピヨンだけであることがわかります。
一般的に考えれば、動物が大きくなるほど、その脳も大きくなります。
大きな脳はより多くのニューロンと接続を持ち、それによって情報処理や記憶の保存がより良くなるはず。
このように考えるのではないでしょうか?
アリゾナ大学人類学部のダニエル・ホーシュラーの研究では、74 品種の 7,000 頭以上の純血種の犬に関するデータを使用し、品種間の遺伝的関連性を制御することで、推定絶対脳重量と認知における品種の違いとの間に強い関係があることを特定しました。
具体的には、より脳の大きい品種のほうが、短期記憶と自制心の測定において優れた成績を修めたというものでした。
ただし、賢さというのは様々な面から総合的に判断する必要があり、また遺伝や環境やしつけ方法によっても変わってきます。
大型犬が賢いとハッキリと言い切ることは出来ないですが、傾向としてはあるようです。
参考:Absolute brain size predicts dog breed differences in executive function
4. 犬の知能を育てるために
4.1 犬の知能を伸ばすトレーニング方法
犬の知能を伸ばすためのトレーニング方法について、以下のような手法が有効です。
1. 基本的なトレーニング:「おすわり」「待て」「伏せ」などの基本的なコマンドは、犬の知能を鍛える上で重要です。
これらのトレーニングは、犬の集中力を高め、飼い主との信頼関係を強化することができます。
特に、「おすわり」と「待て」は、飼い主の指示を理解し、それに従うことを学ぶ上で基礎となります。
トレーニングは10~15分間程度が理想的で、犬の集中力が切れる前に休憩を取ることが重要です。
2. 報酬ベースのトレーニング:オハイオ州立大学の獣医学センターの研究によれば、報酬ベースの訓練手法が、即時および長期的な福祉、訓練効果、犬と人間との関係において最も優れているという研究成果を発表しています。
また、罰則を伴う方法は絶対に避けるべきとされています。
参考:Position Statement on Humane Dog Training
3. 知能を刺激するおもちゃ:屋内での知能トレーニングには、犬の知能を刺激する特別なおもちゃが有効です。
例えば、食べ物を隠したおもちゃや、犬が遊びながら問題解決を学ぶタイプのおもちゃです。
次に紹介するのは、言語聴覚士のクリスティーナ・ハンガー氏が創設者のHunger for Wordsで作成されたアイテムです。
犬とのコミュニケーションとしてボタンを使われており、ボタンに録音することが出来ます。
これは犬がボタンの位置と言葉を覚えることで意思表示を示すというものです。
ただし、私も愛犬が使ってみたもののボタンが少し硬く、小型犬では押すことが出来ませんでした。
大型犬の方向けの商品といえます。
これらのおもちゃは、犬の認知能力や知覚能力を刺激し、ストレスや分離不安を軽減するのに役立ちます。
これらのトレーニング方法は、犬の知能を高めるだけでなく、飼い主との関係を深めることにも繋がります。
トレーニングは犬の年齢や個性に応じて、犬が楽しめるような環境を作ることが大切です。
5. まとめ:犬の知能を理解することから分かるコミュニケーションの取り方
この記事では、犬の知能について解説してきました。
犬の知能は一般的に人間の2歳から3歳の子供に相当します。
これは犬が私達の言葉を思いのほか理解していることを意味します。
ボーダーコリー、プードル、ジャーマンシェパードなどが知能の高い犬種として知られています。
しかし、すべての犬には独自の能力があり、適切な育成とトレーニングによりその能力を引き出すことが可能です。
そのためのトレーニングは色々ありますが、飼い主との信頼関係を築くこともとても大切です。
罰則を伴うようなトレーニング方法は絶対に避けるようにしてください。
愛犬の可能性を信じることが、愛犬家にとって最も重要なことです。
全ての犬には独自の才能があります。
適切な理解と共に成長していくことで、愛犬との生活はただのペットと飼い主以上のものになるでしょう。
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