
あなたの愛犬が5歳を迎えたとき、それは人間の何歳に相当するのでしょうか?
今回の記事では、犬の年齢と人間の年齢の比較を通じて、愛犬の生活ステージを理解する手助けをします。
さらに、犬のそれぞれの年齢期に応じて飼い主が考慮すべき健康管理、栄養、運動、訓練などについて詳しく説明します。
あなたの愛犬が健康で幸せな生活を送れる手助けになれば幸いです。
1. はじめに

1.1 犬と人間の年齢換算について
もうご存知かもしれませんが、人間の1年と犬の1年はイコールではありません。
人間の1年は犬の7年とされることが多いですが、これは昔から使われてきた「dog year」という計算方法です。
犬の年齢×7歳=人間の年齢
というものです。
しかし、犬種ごとの平均寿命を見ると全ての犬種や犬の大きさに対して一律に当てはまる訳ではありません。
そこで環境省による「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」の年齢換算方法に合わせてご紹介します。
この計算方法では、小型犬、中型犬、大型犬に分けて計算を行います。
小型犬は10㎏まで(チワワ、トイ・プードル、ミニチュア・ダックスフンドなど)
中型犬は10~25㎏まで(ビーグル、ボーダー・コリー、Wコーギー・ペンブロークなど)
大型犬は25㎏以上(ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバーなど)
と分類されています。
そして計算式は以下となっています。
※小・中型犬の場合:24+(犬の年齢 – 2)×4=人間年齢
5才の小型犬(チワワ)の場合
24+(5-2)×4=36歳
※大型犬の場合:12+(犬の年齢 – 1)×7=人間年齢
5才の小型犬(ゴールデン・レトリーバー)の場合
12+(5-1)×7=40歳
このように、チワワなどの小型犬は5歳で人間の36歳、ゴールデン・レトリーバーなどの大型犬は、5歳で人間の40歳となります。
【小型犬・中型犬と人間の年齢換算表】
成犬になるまでの成長が速く、老化が遅いのが特徴です。
小型犬・中型犬の年齢 | 人間の年齢 |
---|---|
3カ月 | 5歳 |
6カ月 | 9歳 |
9カ月 | 13歳 |
1歳 | 17歳 |
2歳 | 24歳 |
3歳 | 28歳 |
4歳 | 32歳 |
5歳 | 36歳 |
6歳 | 40歳 |
7歳 | 44歳 |
8歳 | 48歳 |
9歳 | 52歳 |
10歳 | 56歳 |
11歳 | 60歳 |
12歳 | 64歳 |
13歳 | 68歳 |
14歳 | 72歳 |
15歳 | 76歳 |
16歳 | 80歳 |
17歳 | 84歳 |
18歳 | 88歳 |
19歳 | 92歳 |
【大型犬と人間の年齢換算表】
成長スピードが遅い反面、老化スピードは速く、小型犬・中型犬に比べると平均寿命が短いのも大型犬の特徴です。
大型犬の年齢 | 人間の年齢 |
---|---|
3カ月 | 3歳 |
6カ月 | 6歳 |
9カ月 | 9歳 |
1歳 | 12歳 |
2歳 | 19歳 |
3歳 | 26歳 |
4歳 | 33歳 |
5歳 | 40歳 |
6歳 | 47歳 |
7歳 | 54歳 |
8歳 | 61歳 |
9歳 | 68歳 |
10歳 | 75歳 |
11歳 | 82歳 |
12歳 | 89歳 |
13歳 | 96歳 |
14歳 | 103歳 |
現在は、犬の年齢を人間の年齢に換算する新たな数式がアメリカのカリフォルニア大学で提案されています。
人間の年齢 = 16 ln(犬の年齢) + 31
※㏑は対数

この年齢換算方法は医学的な視点から犬の加齢に着目し、104頭の犬の血液と人の血液を分析して算出した計算方法となっており、病気の早期発見・早期治療に最も適していると考えられています。
このグラフを見ると、今までの人間換算された犬の年齢とは異なってきているのが分かります。
しかし、このデータはラブラドールレトリバーのみを対象に研究されたデータのため、小型犬や中型犬には当てはまらない可能性があります。
引き続き最新の研究が待ち遠しいです。
2. 犬の平均寿命

犬の平均寿命は獣医学の発達や室内飼育が増えていることから年々伸びている傾向にあります。
犬全体の平均寿命は14.65歳となっており、2010年に比べ、0.78歳延びていることが分かりました。
また、超小型犬の寿命が長いという結果となっております。
参照:2021年(令和3年)全国犬猫飼育実態調査 結果(一般社団法人 ペットフード協会)
ちなみに世界でもっとも長生きした犬としてギネス認定されている犬は、ポルトガルで30歳と243日まで生きたとなっております。(2023年6月13日現在)
3. 犬の5歳は転換期?

犬の5歳は、先の表からも分かる様に人間では中年期に相当します。
またシニア期は一般的に7歳からと言われることからも、多くの犬種において成犬期後半からシニア期に移行する重要な時期と言えます。
この時期の犬は、体の変化や病気に対する感受性が高まる可能性があります。
犬が5歳頃になったら、年に一度以上の獣医師による健康チェックを受けていくことをお勧めします。
これにより、早期に健康問題を発見し、適切な治療を始めることができます。
また、食事や運動量の調整も健康維持に大切です。
まさに人間もこのくらいの歳になってくると、定期的に人間ドッグや健康診断の受診が大切となったり生活習慣の改善を求められるのと同じように、犬にとっても変化の年齢時期と言えるでしょう。
4. 犬の成長段階とそれぞれの特徴

犬の成長段階は、大きく分けて子犬期、成犬期、シニア期に分けられます。
子犬期は出生から1年までで、その間に体の大部分の成長と発達が行われます。
また、社会性を学び、訓練を受ける重要な期間でもあります。
次に成犬期は小型犬は出生から1年〜7年、大型犬は1年〜5年を指し、犬の生活の大部分を占める期間です。
この期間中、犬は全身の発達を完了し、精神的にも安定します。
健康的な食事と適度な運動を提供することで、成犬期を健康的に過ごすことができます。
シニア期は、小型犬は出生から8年〜、大型犬は6年〜を指します。
体力とエネルギーの減少、視力や聴力の衰え、関節の問題など、多くの身体的変化を経験します。
また、シニア期の多くに見られるサインが、口腔内の異常です。
歯周病や、それに伴う強い口臭、歯の色の黄ばみなど。口臭や歯の色は気づきやすい症状です。
他にも毛の変化もわかりやすいサインのひとつといえます。
毛ツヤが失われパサつきが目立つなどがあります。
そして、行動面で気づきやすいのは、動きが鈍くなってくることです。
今まで登れた段差に登れなくなった、散歩に行きたがらないことで気が付くことも多いです。
これらの変化は犬の活動レベルや日常生活に影響を及ぼす可能性があります。
また、シニア期の犬は認知能力の衰えを経験することもあります。
これは犬の認知症として知られており、犬が混乱したり、日常的なルーチンや行動を忘れたりする可能性があります。
このような状況では、飼い主としては獣医と密に連絡を取り合い、愛犬の生活をより快適で理解しやすいものにするための適切な支援が必要となります。
5. まとめ

今回は、犬の年齢換算方法、平均寿命、それぞれの成長段階と特徴について解説しました。
人間の年齢に換算すると、犬の5歳は人間の30代〜40代に相当します。
この時期は、犬が成犬期後半からシニア期に移行する重要な時期となり、体の変化や病気に対する感受性が高まってくる時期になってきます。
愛犬が5歳を迎えたら、年に一度以上の獣医師による定期的な健康チェックを受けることを推奨します。
さらに、成犬期からシニア期に移行する際には、食事や運動量の調整も必要になります。
これは、人間が中年期に入った際に、生活習慣の改善や定期的な健康診断の受診が重要とされるのと同じです。
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