目次
1. はじめに
犬の鼻が濡れてることは、犬を飼っている人であれば誰でも知っています。
そして、「犬の鼻が濡れてると健康」、こんな話も1度は聞いたことがあるかと思います。
だったら鼻が乾燥していたら病気なのでしょうか?
これらは本当なのでしょうか?
今回の記事では愛犬の鼻がなぜ濡れているのか、その理由を深掘りし、飼い主さんが日常のケアで注意すべきポイントをわかりやすく解説します。
1-1.犬の鼻が濡れているのは健康のバロメーターのひとつ
犬の健康を示すサインとして、活動量や食欲が挙げられます。
そして犬の鼻の状態もまた、健康かどうかの指標の一つになっています。
犬の鼻が濡れているのは、鼻の奥の外側鼻腺からの分泌物が理由です。
この分泌物は簡単に言うと涙と汗が混ざったような成分で、似たような効果も発揮しています。
このように多くの犬種において、鼻は濡れていることが一般的ですが、乾燥しているので病気かと言ったらそれだけでは一概には言えません。
なぜなら、生理的な原因で鼻が乾燥することもあるからです。
【空気の乾燥】
人間の肌も乾燥すると乾きますよね。
犬の鼻も空気が乾燥すると乾くことがあります。
【老化】
犬も高齢になると分泌物が少なくなるため、鼻が乾くことがあります。
【睡眠】
犬は眠っている間、分泌物の量が減少するため、分泌物が少なくなります。
また、眠っている間はあまり鼻をなめないため、睡眠中や寝起きには鼻が乾いていることが多いです。
これらが理由で鼻が乾燥している時は生理的な理由ですので問題ありません。
しかし、病気が原因で犬の鼻が乾燥する時もあるので注意が必要です。
1-2.飼い主が知っておくべき、犬の鼻の基本
【犬の鼻の構造と役割】
犬が優れた嗅覚を持っていることはよく知られています。
実際に災害時や入国出国時に災害救助犬や麻薬探知犬、警察犬などが活躍しています。
他にもガン探知犬といった活躍も、近年耳にすることが増えてきました。
これは犬の嗅神経細胞数と嗅覚受容体のレパートリー数にあります。
人間は鼻腔の天井部分に約500万個の嗅神経細胞が発現している。
犬の場合は大型犬では約3億個以上の嗅神経細胞が存在すると言われています。
これにより、犬は人間よりもはるかに優れた嗅覚を持ちます。
この感度は臭いの種類によって異なります。
臭気の種類 | 倍率 |
酸臭 | 人間の1億倍 |
吉草根の香気 | 人間の170万倍 |
腐ったバター臭 | 人間の80万倍 |
ニンニク臭 | 人間の2000倍 |
スミレの花臭 | 人間の3000倍 |
2. 犬の鼻が濡れている理由
2-1. 健康な犬の鼻はなぜ濡れてるのか
【嗅覚の強化】
犬の鼻が濡れている主な理由は、その湿度が嗅覚を強化することにあります。
濡れた鼻は、匂いを帯びた空気中の分子をより効果的に捉え、鼻腔内の嗅覚細胞へと運ぶ能力を高めます。
この特性により、犬はわずかな匂いも感知でき、それが狩猟や食物探し、さらには危険を察知する際に役立っています。
【体温の調節】
鼻の湿り気は、実は犬が体温を調節するのを助ける役割も担っています。
分泌液は汗と涙を合わせたようなものと先ほど説明をしました。
まさに人間の汗と同じような機能を果たしており、暑い時には熱を逃がすことで体温低下をさせる働きもになっております。
【適度に湿気のある空気を取り込むため】
人間でも乾燥した空気を吸い込んだ時には、乾燥で喉がイガイガする時やクシャミが出る時ってありますよね。
犬にとっても乾燥した空気を吸い続けることは鼻や喉にダメージを与えるため、乾燥から身を守るためと考えられています。
3. 犬の鼻が濡れていない状態が示す可能性のある健康問題
先ほど、犬の鼻が乾燥してるのは生理的な原因であることもあると書きました。
空気の乾燥、老化、睡眠などがそれに当てはまります。
しかし、犬の鼻の乾燥はただの季節の変わり目の兆しだけとは限りません。
病的な理由が原因で犬の鼻が乾燥していることもあります。
【脱水症状】
水分不足は鼻の乾燥を引き起こす主な原因の一つです。
犬が十分な水分を取っていない場合、脱水症状のサインとして鼻の乾燥が見られることがあります。
脱水を起こす理由として、熱中症や消化器疾患、腎不全など色々とありますので、しっかりと水を飲んでいるのかチェックをしましょう。
また脱水チェック方法として、「ツルゴールテスト」が有効です。(皮膚つまみテストとも言われます)
これは、背中や首などの皮膚をつまんで5cmほど持ち上げて、どれくらいで元に戻るかをチェックするもの。
2秒以上かかるようであれば、脱水を疑いましょう。
参考:かしわだい動物病院 犬の脱水症の見分け方と応急処置は?「ビルバック アクアデントフレッシュ」についてもご紹介
【アレルギー反応】
花粉やダニなどのアレルギー原因物質に反応して、分泌物が減ることで鼻の乾燥や皮膚の炎症を引き起こすことがあります。
【皮膚疾患】
皮膚疾患である場合は、かゆみ、かさぶた、炎症などの異常も見られることが多いです。
【薬によるもの】
特にステロイドなどを飲んでいる犬は鼻が乾燥することがあります。
【発熱】
発熱をするとやはり分泌液が減るために乾燥することがあります。
ここの中で、最も注意すべきことは脱水です。
脱水は命にかかわることも有りますので、直ぐに動物病院へ連れて行きましょう。
また発熱においては、発熱の原因を調べる必要があります。
犬の体がいつもより熱く感じられる場合にも動物病院へ連れて行きましょう。
熱は普段の平熱時にも測っておくことで熱があるのかどうかを正確に判断することが出来ます。
体温計はペット専用を使いましょう。
4. 犬の鼻のケア方法と健康管理
犬の鼻が乾いているけど病気ではなさそうな時、どの様にケアをすれば良いのでしょうか?
空気が乾燥している時には加湿器をつけてあげましょう。
また鼻が慢性的に乾燥している場合には、ワセリンや保湿クリームを塗ってあげると良いです。
この際には人間用ではなく、犬用の保湿クリームを使いましょう。
人間用の保湿クリームには犬にとって舐めた際に中毒を起こす成分が入っている可能性があるためです。
5. まとめ(犬の鼻が濡れてる理由)
犬の鼻の状態は健康を映し出す鏡です。
犬の鼻が濡れていることは健康の証しだけではなく、感じ取る重要な感覚器官としての役割を果たしていることも意味しています。
犬の鼻の湿度を保つことは、犬が快適に過ごし、敏感な嗅覚を維持するために必要不可欠です。
乾燥した環境や季節の変化、または健康問題が原因で鼻が乾いてしまうこともあります。
そのことに早く気が付くためには、日々の観察を通して愛犬の鼻の健康をチェックすることが大切です。
鼻の乾燥が見られる場合は、環境調整や適切な保湿ケアを心がけ、必要に応じて専門家のアドバイスを受けるようにしてください。
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